画家・鈴木健二とデジタルメディアも含めた既製品を加工した作品を制作している美術家・土屋貴哉の2人展を開催いたします。
作家コメント(鈴木健二)
この世界があること自体が不思議に思えるときがあります。空に浮かぶ雲、川の流れ、燃え上がる炎、その辺りに落ちている石でさえ、じっと眺め、その変化を目で追いかけているだけで、ずっと見てしまうようなことはありませんか?形の複雑な変化に見惚れ、その成り立ちや動きの仕組みを知るにつれおどろきます。そして、それ以上に何といってよいのかわからないような、ただあるとしかいえないような存在として見えてきます。
私はそういった感覚をもたらす存在と同等の絵を現したいです。雪が空から地上に降りてくる間の温度や湿度で結晶を変化させるように、山が地殻に受ける圧力でつくられたように、絵をつくる手順に任意の規定を与えることで生成するように描きます。
私たちは気が付けば、いつも日常的で当たり前のように不思議なこの世界にいます。
作家コメント(土屋貴哉)
人はいつも自分の見たいように世界を見てしまう、といわれます。けれどこれは、こう見たいとさえ思えば世界はそう見えてくる、ともいえます。私の興味は、まさにこういった人の知覚の柔軟な性質にあり、私がおこなっていることとは、この人の知覚の可能性をさぐる為の行為のくりかえしといえます。それは、真実とは何かといったこととは違い、たんに、私自身の知覚をとおしてのバリエーションの検証行為であり、目前に溢れるものの間の関係へのウルトラライトな介入行為として現れます。
その一連の行為は、ウルトラライトであるがゆえ、ときに不毛に映るかもしれません。けれど、手荷物は軽いほうがより深くダイレクトにこの世界を眺められるようにわたしには思えるのです。
鈴木健二(すずき・けんじ)
画家。1974年名古屋生まれ。1999年東京造形大学研究生修了。第23回ホルベイン・スカラシップ奨学生。絵画を可能性として見ていく、存在させていくという基本テーマのもとに制作をしている。04年switch point、05年COLUMBIA.(愛知) 06年TIME&STYLE(東京)の展示では星空のような絵で画面の視覚的な緊張と緩和、構成と変奏、色彩と時間について、07年switch pointではそれに加え色相の新しい組み合わせについて、09年switch pointの格子と結晶のような絵では規則的な形から不規則な形をつくること、構想力と知覚について可能性を追求している。
2004 鈴木健二 展
2007 鈴木健二 展 「Circle Pieces Color Circuit」
2009 鈴木健二 展 「不透明な格子と形づくるかたち」
土屋貴哉(つちや・たかよし)
美術家。 1974年東京生まれ。 東京都在住。 01年東京芸術大学大学院美術研究科修士課程修了。02-05年東京芸術大学美術学部非常勤講師。現在、阿佐ヶ谷美術専門学校メディアデザイン科講師。90年代後半より作品発表をはじめる。日常のものごとへ最小限の介入をほどこす作品を展開。主な作品に、 歴史的な試合の未使用スポーツ観戦チケットを集めた「小さく前へならえ」、既製品を用いた立体作品「思考の観察シリーズ」、地図の局部を1 /1の スケールまで拡大した写真作品「Adjustシリーズ」など。「東京発、未来を面白くする100人」(TokyoSource)に選出される。08年六本木住宅展 示場で開催された「多面ミラー」展を初キュレーション。09年よりPCを作品素材に用いた作品群「バックルーム」シリーズを展開。
2007 土屋貴哉展 モデルチェンジ
2009 土屋貴哉展 マイナーチェンジ
開催情報
鈴木健二、土屋貴哉「双曲線」
2010年10月28日(木)-11月7日(日)
11:30 - 18:30(最終日11:30 -17:00)
水曜日はお休み
|